■エンディングフェイズ
シーン21:【アヤカシ】 PDのエンディング
舞台:スラム廃棄ビル群
目の前にはミンチになった死体の山
それを数人のツナギをきたいかにも日雇い労働者たちが回収している
PD:
「ハッ、後始末も俺の仕事か。少々報酬が足りないぜ」
 
黒須:
ではここで《不可触》
その手の、回収業者に死体は全て掃除させ事件自体をなかったことにする。もともと犯罪組織の抗争なんてBHでも関わりもとうとしないでしょうが
 
主計(回収業者):
「いやーPDさん。ガトリングでミンチは勘弁してくださいよ
 使える部分が減るじゃないですか」
 
PD:
「そういうなよ。ウォーカーとか貴重だろ?」
 
主計(回収業者):
「貴重すぎて買い手がつきませんよ」
 
RL:
そんな会話をしていると、向こうから
「あー PDだー」
という子供達の声
 
PD:
やばい、即座にマスカレイドを起動
「やっほー みんなー みんなのアイドルPDだよー」
 
 
 
 
シーン22:【カゼ】 黒須=アレルヤのエンディング
場所:アレルヤ施療院 聖母の間
薄暗い一室、明りはディスプレイの光のみ
黒須はディスプレイの先と会話している
 
RL(クーゲル):
「お前達の誠意は理解した。証拠もなく疑ったことを謝罪させてもらう」
 
黒須:
「いえいえ。こちらも大仕事を廻していただき感謝しております。
当施療院は聖母のご意志に従い、どなたにでも門を開けて
おります」
 
RL(クーゲル):
「狂人め」
悪態をついて通信が切れる
 
黒須:
「──というのが事の顛末でございます。“聖母”様」
床にはスパゲッティの皿のように大量のケーブルが結線された10代前半の少女が眠るように寝台に寝かされています。
当然、少女は何の反応も示さない
 
主計:
ええーーっ!?
 
PD:
マジ!?
 
黒須:
今の浄化派に絶望しようとした時、スラムの“某所”で聖母をみつけてしまい天啓をうけてしまったのです!
その天啓に従い『闇医師』になったのです。
 
主計:
そこまでいくとマヤカシじゃない?
 
黒須:
マヤカシ=電波は偏見ですよ
「聖母のご慈悲により、救い難き難病患者が安寧を得ました
 どうぞこの迷える羊たちに再び啓示をお与え下さいませ」
 
それは天啓なのか、狂気の産物なのか──
黒須の聖母を讃える祝詞は夜遅くまで続いた、
 
 
シーン23:【マヤカシ】 渡辺主計のエンディング
場所:BH本部
BH本部大集会場、渡辺主計は礼装でその場に立っていた。
主計だけではない。定時勤務の職員以外の全ての猟犬たちがその場に整列していた
正面には新庄の遺影 彼は殉職者として、特進の上、BH本部長:御堂茜喪主による公葬に処されることとなった。
彼を敬慕していた職員から悲痛な声が漏れる中、粛々と儀礼は進んで行く
 恐らく彼のやっていたことは“大局的な視点”でみればより多くの安全をもたらしていたのかもしれない。少なくとも、“紙切れ”扱いされている自分よりは市民の安全に寄与していたことは間違いない。
だが、大多数のために一部を生贄とするやり方は少なくとも
自分は許せなかった。
だから──
 
主計:
回ってきた焼香盆に1シルバーを乗せる
「──ま。額分の“気持ち”ということで」
 
1シルバーの柵(しがらみ)には、1シルバーの焼香が適当だろう
渡辺主計はそう思った。
 
ACT.Tittle [僕たちの流儀]了