■エンディングフェイズ
シーン23:【ミストレス】 共通エンディング
場所:廃棄ビル群
スラムの廃棄ビル群、コンクリートと鉄柱で作られた建物は、まるで今理不尽に死んだ200人の為の墓標のようであった。
メアリー:
「これでスラム無差別殺人事件は解決ですね」
ハヤト:
「いや、まだ終わっていない」
手を出す
「──報酬を」
メアリー:
ものすごく哀れみをもってハヤトをみつめる
「真実を知ることは、幸福とは限りません」
ハヤト:
「だれかは知らないが、このゲームの指手はストリートに住む住人全ての尊厳を汚した」
メアリー:
「それが【カブト】としての怒りですか?」
ハヤト:
「──人としての怒りだ」
メアリー:
「では、伝えましょう。この世界の《真実》を」
《天罰》を使用
シーン24:【カゲムシャ】 メアリー・スーのED
場所:グリーンエリア 斑鳩
チェスの駒はぶつかり合う
次々に盤上から消え逝く駒達……
そして、黒が白のキングを追い詰めた
メアリー:
「──チェックメイトです」
RL(ロート):
「打つ手ないわ。
でもまさかキング自らが打って出てくるとは思わなかったわ。予想もしなかったわ」
コロコロと笑う
メアリー:
「ええ、僕も予想外でした。
──駒が自分に噛付いてくるなんて」
さあ、登場どうぞ!!!
ハヤト:
マジカヨ!?
路地裏の華:
劇中劇から飛び出す訳ですか!?
RL(ロート):
「あら? お客様? 今度は随分無礼な方ね」
メアリー:
「──だから後悔すると言ったじゃないですか?
ようこそ 荒木ハヤトさん」
マイナー:3アクション/マインドブラスト、マインドソード起動
〈交渉〉+〈天上人〉=13【外界】+4(装備)+D7=24
ハヤト:
「こ、これは……一体!?」
無理 C3捨て あ、手札が赤(ハートとダイア)に染まった
メアリー:
H9+4(装備)=13/硬直
イメージは、宇宙空間の中で如来のように哲学的な笑みを浮かべながらハヤトを手の平で慈しんでいる感じ
「わかりますか?
感情という低次元の概念に捕らわれている限り世界の大局は見えません」
二人の天上人
それは、既に住んでいる領域が違うことを意味をしていた
彼らはゲームの駒の如く人を動かし、必要ならば切り捨てるのだ
ゲームの駒が死ぬことに痛みを感じる者が居ないように、彼らが一個人の生死に心を動かせることなどない
ハヤト:
「き、さ、ま、ら、がぁぁぁっ!!!」
〈獅子心〉=9【生命】+H4=13
RL(ロート):
「あら? 震えているの?
かわいらしいワンちゃんね」
路地裏の華:
ここで登場 〈社会:N◎VA〉=HA
「──教えて。どうしたら貴方達のようになれるの?」
RL(ロート):
「知りたい?」
路地裏の華:
「ええ」
RL(ロート):
「知りたいならこちらにいらっしゃい」
優雅に手を差し出す
路地裏の華:
ウホッ? きましたよ! 運命の選択
(2秒で)8〜9話のティ○ナ=ランスターのような虚ろな瞳で
二人の方に誘われる
ハヤト:
「“シンシア”だめだ!!」
ちょw なんだこのButEndに直行しそうな歌は
路地裏の華:
「──私は“路地裏の華”なんて大嫌いなの!!!!!」
虚ろな瞳で血の涙を流しながら一瞬だけ振り返る
メアリー:
「“銀の腕”。
貴方の右腕がどんなに大きくても結局だれもすくい上げることなどできないのです」
マイナー:3アクション/コンバットリンク、ソルジャーブルー
〈交渉〉+〈天上人〉=10【理性】+4(天上人)+S7=21
よしダイアきた!
ハヤト:
食らってやるよ D5捨て
ぐはあああ、ダイアだ
メアリー:
4(装備)+H9=13
ハヤト:
〈不動〉6Lv
8/[恐怖] 悲鳴!!
「うああああああああっ!!!」
激情に駆られ、駆け出す
RL:
それに対して、老齢の執事が無言のまま襲いかかる
エキストラなので、達成値10で拳を繰り出す
全員爆笑
路地裏の華:
初めてハヤトの勝ちフラグ!?
ハヤト:
マイナー:3アクション/JJF、スライドアウェイ、コンバットリンク機動
〈白兵〉+〈※ク・フレ〉=9【生命】+H3+6(装備)=18
クロスカウンターの要領で右腕を突き込み、さらにゼロ距離から体重を乗せて吹き飛ばす
ナイトワーデン式格闘術『破城槌』
鍛え抜かれたカブトの五体は城壁であり武器である
RL:
執事は吹き飛ばされて[気絶]した
ハヤト:
音を起てながら腰間の脇差を抜く
「──貴方達は知るべきだ
力を振うには痛みが伴うということを」
シャキン!
音を起てて抜かれた脇差は、鬼の牙を彷彿させるほど凶々しく輝く
それは荒木ハヤトの怒りを体現しているようであった
メアリー:
「これほど言っても貴方は感情に流されて動くのですね」
というか、ハヤトに殴られたら回避できないんですけどw
RL:
そうね。マジ死ぬねw
路地裏の華:
なんとかするよ
ハヤト:
〈白兵〉+〈運動〉+〈自我〉+〈知覚〉=9【生命】+H8+6(装備)=23
今までの仕返しに、ロートを狙うか。
※ハヤトは4〜5回くらいRLのキャストにボコボコにされてます
RL:
私怨極まりないな
肉体的には素人以下のロートは何が起こったかも分からず白刃の前に立ち尽くす
路地裏の華:
《プリーズ!》で対象を自分に変更する!
ハヤト:
しまった!
《難攻不落》! 間一髪脇差を止める
路地裏の華:
ここは一つ頸部に僅かに触れて一筋の血が流れるで
振り下ろされる怒りの刃
しかし目の前には老獪な巨悪ではなく、力を渇望する一人の少女が立っていた!?
刃は止まる。 少女の首に一筋の紅い線を残して……
ハヤト:
何が起きたかも解らずにただ反射的に手から力が抜ける
メアリー:
「――そろそろこの喜劇も終わらせますか?」
マイナー:3アクション/ドラックホルダ×3(ロゴス×9)
〈射撃〉+〈天上人〉=13【外界】+4(装備)+12(装備)+D6=35
ハヤト:
受けると防ぐと思うが?
RL:
おい金川。
お前、そのカードだと〈ディフレクション〉と組み合わないぞ?
ハヤト:
あ!? 手札がダイアしかない!!!!!
無理です。
防御できません(土下座)
メアリー:
15(武器)+12(装備)+S2=29/刺
ハヤト:
29−3(防具)−2(トレードマーク)=24
〈金剛〉で24−6=18/脳震盪 [気絶]
光に意識をかき消されながらメアリーににじり寄る
「――お前は……誰だ…?」
Tubamirum spargens sonum
per sepulchra regionum,
coget omnes ante thronum.
Mors stupebit et natura,
cum resurget creatura,
judicanti responsura
Liber scriptus proferetur,
in quo totum continetur,
unde mundus judicetur.
Judex ergo cum sedebit,
quidquid latet, apparebit:
Nil inultum remanebit.
Quid sum miser tunc dicturus?
Quem patronum rogaturus?
Cum vix justus sit securus. |
奇しきラッパの響きが
各地の墓から
すべての者を玉座の前に集めるでしょう。
つくられた者が
裁く者に弁明するためによみがえる時
死も自然も驚くでしょう。
書物がさしだされるでしょう。
すべてが書きしるされた
この世裁く書物が。
そして審判者がその座に着く時
隠されていたことがすべて明らかにされ、
罪を逃れるものはありません。
その時哀れな私は何を言えば良いのでしょう?
誰に弁護を頼めば良いのでしょう?
正しい人ですら不安に思うその時に。 |
――『賛美歌 レクイレム』より奇しきラッパの響き
メアリー:
「――“スターチャイルド”」
ハヤト:
「ふざけた冗談だ…」
そして倒れる。
メアリー:
「それでは、僕はこれで失礼致します。お茶とゲーム、ありがとうございました」
RL(ロート):
「旅人さん、これからどちらに行かれるのですか?」
メアリー:
「そうですね、今度は土星にでもいってみましょうか?」
RL(ロート):
「まあロマンチックなこと。お土産は土星の輪を期待いたしますわ」
一礼して立ち去る中性的な少女
彼女は本当に土星に向かうのか?
“災厄前”に書かれたある小説によれば、“スターチャイルド”とは人間が次なる段階に進化した状態と呼ばれる。
“スターチャイルド”は肉体という枠に囚われず、感情という不安定な要素を持たない高次の存在と呼ばれる。
映画では、“乳児”が地球を玩具のように抱く映像で幕を閉じた。
乳児ではないメアリー・スーは地球をどのように扱うのだろうか?
※おそらく、メアリーのハンドル“スターチャイルド”の語源となったA=C=クラーク著『2001年宇宙の旅』が、スタンリー・キューブリック監督によって映画化された際に、技術上の問題で目的地が木星に変更になった事を意味しているのではないかと思う。
シーン25:【マネキン】 “路地裏の華”のED
場所:ホワイトエリアのどこか
路地裏の華:
語るべきことも最早ありませんが
別人のように着飾り、豪奢なドレスに身を包みながら社交界でキャッキャウフフしている光景をモノローグで
ある日の社交界
著名な老婦人に伴われ着飾った一人の少女が現れた
誰もが息をのみ賛美の言葉を捧げるその風景に、少女は欠けた物が満ちたと満面の笑みを浮かべる。
もはや彼女は“路地裏の華”ではないのだ
シーン26:【マヤカシ】 荒木ハヤトのED
場所:『ナイトワーデン』社長室
荒木ハヤトは生きていた
それは神の悪戯か、慈悲という名の傲慢か……
“不破の盾-Style-”を砕かれて尚、ハヤトは再び戦場へ舞い戻ることを決意した。
それだけは事実であった
ハヤト:
拵え直した“澪標”を腰に指し、社長室へ入る
RL(ブロッカー):
「よく無事で戻ってきてくれた。
詳しい事情を聞きたいところだが、少し仕事をしてもらいたい。
実は、緊急の理事会を執り行うこととなり、今から理事の一人を送迎してもらいたいのだ」
ハヤト:
「わかりました」
RL(ブロッカー):
「ああ、そうだ。その方は君の家族のIDを手配してくれた我が社でも大切な方だ。特に丁重にエスコートしてくれ」
理事送迎用の“黒塗り”社用車を動かし目的地へ向かう
今の車はAI制御ができるので突き詰めれば運転手は不要なのだが、護衛や荷物持ちを兼ねるならば話は別となる。
無論、『ナイトワーデン』関係者に攻撃をすることになれば理由如何を問わずN◎VA中を敵に回すことようなものだろうが…
RL:
目的地斑鳩にある白亜の壁がまぶしい邸宅の前に車を止める。
ハヤトは、戦慄とも覚える危機感を感じた
ハヤト:
――そういうことか(血の涙を流すような笑み)
「失礼致します。
『ナイトワーデン』からお迎えに上がりました、荒木と申します」
不慣れな“ジェントリー”に身を包み、スキンコートを貼った右腕でチャイムを押す。
数秒後現れたのは――――
RL:
一人の老婦人と老執事であった。
「ごきげんよう。“はじめまして”」
その瞬間、場がネガ反転した
ハヤト:
「!!!!!!」
血液が逆流する感覚がする。背広で隠した脇差がカタカタカタと音を起てて鳴る
RL(ロート):
「あらあら顔が青いわよ? どうかなさいまして?」
スタスタと歩きながら後部座席に向かう
さあフィナーレといこうじゃないか(鮫笑)
余りにも無防備な後ろ姿に
(──今なら子供でも殺せる)
とカブトらしからぬ感情が芽生える
ハヤト:
「世界は──
僕たちが望むほど優しくなく
僕たちが嘆くほど厳しくない……」
だから……
「泣くんじゃない」
それでもアスファルトの地面に水滴が落ちて逝く
サイバーウェアで感情は制御できる。
しかし、魂までは制御できない
毒蛇はすぐそばに居た。何食わぬ顔で、善人の面で
全てを捨てればこの毒蛇を倒すことは容易かった。
数年前なら考える事なくそうしただろう。
しかし、今のハヤトは家族が居た
自分が殺人犯になれば家族はどうなるか
総じて、ストリートに名をはせる者は仲間はいても家族はいなかった。
理由は──
今回のようなケースをみれば説明する必要すらないだろう
だから…… 温もりを求めた荒木ハヤトに……
最初から勝利という言葉は用意されていなかったのだ
「Pieces on The Board」THE END