シーン27:【エグゼク】 共通エンディング 場所:C-TEC社屋 死屍累々、屍山血河 目の前の惨状はその言葉そのものだった。 そこには勝者という言葉は相応しくなく、運よく生き延びた生者という言葉こそ相応しかった メタル: 「随分派手なことになったが、これだけの装備が転がっているなら掃除屋も二つ返事でくるだろう」 《不可触》 脳内のリンクスで、“いつもの”掃除屋にコールをする。義体や最新鋭のサイバーで武装した死体数百が手に入ると聞いた掃除屋は喜び勇んで駆けつけると快諾した メタル: 「さて、王様。 お望みの研究データーとやらは確保してやったぞ 表沙汰になる前に手にするんだな」 基: 「よくやった。 褒美に先刻の無礼な発言は聞かなかったことにする」 《買収》で“次世代IANUS”のデーターを入手する クレア: 「報酬いりません。代りにここにいる被験者たちの身の安全を求めます」 〈電脳〉で“切り札”を使用。全てのロックを解除し、研究所にいる人達を解放 基: 「機密保持という観点からみればこの場で全員消えて戴くところだが。 今回は私手傷も少なくない。また、君達は失うには惜しい。私の慈悲に感謝するように」 クレア: 「──貴方、いつか天井に吊るした剣に貫かれますよ」 基: 「私は産まれついての貴種だ。故にダモクレスの剣など必要としない」 太夫: 「そうね。道化は踊るのを止めたら道化として身をひく時ですものね」 ここらでダメージをひとつ 基: 「下郎! 不敬だぞ」 〈社会:企業〉+〈※圧力〉=10【外界】+4+D5=19 ダメージは“切り札”で11/抹殺 太夫: 「ふふふ、お気をつけなさい。 理の外にあるものの存在を忘れた時、あなたは大きな過ちと祟りをうけるわよ」 《霧散》で抹殺を消去しつつ退散 「鉄の色男さん。 楽しかったわ、縁があればまた逢いましょう」 まるで霧に溶け込むように、絶世の美女は消え去った。 メタル: 「女狐め。  さて、お前達も“オママゴト”をやり続けているならまた逢う時もあるだろう。今度は殺し合う間柄でな」 ハヤト: 「そうならないことを心より祈る」 クレア: 「私も同意です」 そして、わずか一時の邂逅で皆は闇へと消えた シーン28:【カゲムシャ】 太夫のED 場所:サロン・ド・ドルファン 時代錯誤のレコードがクラシックを奏でる中、二人は再びグラスを重ねた 太夫: 「──というわけで、祟りを恐れぬ人間が狩をしていただけよ。 厳しくお尻を叩いて上げたからしばらくは大丈夫よ」 RL(アルドラ): 「──かって、人は神やアヤカシを恐れ、その域は不可侵としていたわ。その暗黙の了解が崩れたのはいつ頃だったかしら」 太夫: 「さあ、百年は前だったと思うけど──」 RL(アルドラ): 「ふふ、古き知己がいるとつい古臭い話になるわね。 で、お気に入りの狩場の話でしたわね。  この街に『清和』という学舎があるの。そこに生きのいい若人が沢山おりますのよ 狩を行うには最適ですわ」 太夫: 「まあ、それは素敵だこと。 ただ食らうも善し、誑しこむも善し──しばらくは退屈しなくてすみそうですわ」 RL(アルドラ): 「ふふ、では久しぶりに猟果を競うとしましょうか?」 この後、聖和学園に一匹の蜘蛛が潜込むことになるが、それはまた別の話である シーン29:【カブト】 荒木ハヤトのED 場所:ナイトワーデン RL: まさかの、EDキー効果!? 太夫: ニューロデッキは時々、奇跡を生むよ 荒木ハヤトが『ナイトワーデン』に出社した時、一部のカブト達は刮目した。 そう、伝説となり彼方に去ってしまった男が、煤けたとは言え帰還を果たしたからだ。 RL(ブロッカー): 「ハヤト、お前──まさか」 ハヤト: 「やはり、私は力つきるまで馬鹿のように走るしか出来ないようです」 RL(ブロッカー): 「そうか、それは何よりだ。  だが、私としてはそろそろカブト以外の役に就いてほしいとも思っているのだ」 ハヤト: 「私は、カブトでしかあれません。  私のやっていることは、大海に注ぐ一滴の水にすぎない程、無力で意味がないことかもしれません……。 ──でも、大きな海も、一滴の水なしには大海になれないと思うのです。」 RL(ブロッカー): 「そうか、わかった。 ──ところで、だれも請けたらがない依頼が1件とどいてな……」 伝説は帰還した。 それは今の時代にあっては余りにも古臭く無力である しかしながら、功利では示せない生き方だけは示すことが出来る。 彼が歩いた足跡を誰かがなぞるかもしれない 地位も名誉も栄光さえも拒否する愚直さこそ、“銀の腕”と呼ばれたカブトの本懐なのだ シーン30:【マヤカシ】 メタル・エッジのED 場所:BARヤロール 気違いたちの集う酒場に再び二人の気違いが集った RL(GS): 「成果は確認しました。こちらが後金です」 メタル: 「確かに受け取った。」 RL(GS): 「さて身に余る“衣”は、裸の王様の下へ渡りましたが彼は身に纏うに相応しい器を持っているでしょうか?」 メタル: 「興味ないな。 ただ、相応の支払いをしてくれるならいつでも首を持ってくるぞ」 RL(GS): 「ほう? “メタルエッジ”とも称する貴方が、私怨で動くと?」 メタル: 「殺し屋は嘗められたら廃業だからな アルコールをダブルだ」 戦闘能力と金銭以外に興味も関心もない 鋼鉄の獣にとってアルコールは酔う仕草を楽しむための玩具でしかない だが、味覚のカケラもないはずの口内がやけに苦く感じられたのは気のせいだろうか? メタルエッジは工業アルコールのダブルショットを一気にあおった シーン31:【カブキ】 千早基のED 場所:千早アーコロジー 基: 「ふふふ、ようやく手にいれたぞ!  次世代IANUS!! あの男が地団太を踏んでいる姿が目に浮かぶ」 誰ひとりいない部屋で孤独な王は大いに笑った これは道化の一人芝居なのか? それとも、新たなる支配者の誕生の瞬間なのか? 数年後、市場に流れた第三世代IANUSが千早の独占技術でなかったことを見る限り、その間に何が起きたのかは推して知るべしである。 シーン32:【バサラ】 クレアのED 場所:ハザードメモリアルパーク 舞台は時代錯誤の墓地にうつる。 そこにはニ人の人影がいた 中に誰も埋まっていない墓地に花を添えるクレアとカイ クレア: 「さて、カイ貴方はどうするの?  もしよかったらうちで働く?」 RL(カイ): 「え? 僕、クレアさんにウソをついたんだよ」 クレア: 「私もね、昔は生きるためにウソをついてお金を稼いでいたの だから、貴方がなぜウソをついたかわかるわ。 だけどウソをつきつづける事はできないの、だから私は今の仕事を始めたの。 誰か手伝ってくれる人がいると助かるわ」 ニューロエイジには“温かい雪”が降るという。 そんな奇妙な現象がみたければ古臭い木の扉を開るといい 貴方が嘘いつわり無き正直者なら、奇妙な雪をみることができるだろう これはニューロエイジのお伽話 『君のために出来ること』The End