シーン11:【マヤカシ】 朝倉悠のリサーチ
場所:ストリート
 
RL:
というか、何について調べるのですか?
 
悠:
“流星刀”について
 
RL:
〈社会:アストラル〉or〈社会:テクノロジー〉12.16
 
悠:
それなら、自力で何とかなる。
〈社会:アストラル〉=9【理性】+1(銀の目)+2(報酬点)+S4=16
 
RL:
・流星刀とは、災厄前に隕鉄を材料に、当時の希代の名匠造られた『打刀』である。
 古来、隕石は稀少である為、天皇家にしか伝わらなかったとされる。
・現在、その内の1本が流出し、N◎VAに在るらしい。 現在、荒木ハヤトという名の【カブト】が預かっているらしい。
 
悠:
外から飛来した、星から造られた武器…もし、この剣が、本物であったなら……
剣を星に還元することができれば…星の命の絶対量が増えるはず。
 ――――見極めないと。
RL、荒木ハヤトという人物について
 
RL:
(ハヤトのPLに)調べるとしたら、どんなもんよ?
 
ハヤト:
“銀の腕”については、常識の限界(21)でオネガイシマス
お偉いさんのオファーは少ないから、〈ストリート〉が適当かな?
 
RL:
じゃあ……
 
悠:
D6捨てて、“キー効果”を演出(笑)
 
全員:
爆笑
 
RL:
あっけないなー。
じゃ、あんな感じで(指を指す)
 
ハヤト:
読者は、知らない人もいるかもしれないぞ!
 
※そんな人、いませんよね?
 最低でも、自己紹介ぐらい読んでるでしょ?
 
RL:
では、『ナイトワーデン所属』のボディガード。30歳男、既婚。AI生命体と結婚しているというので、少し噂になった。子供は居ないが、自称弟子を名乗る2人の居候が居る。依頼主を選ぶという、最近では余り見られない(ワーデンでは多い)“古典的(CD)”にして“堅物(アーサー)”である。
 数年前、ブロッカーより、ブロッカーの二つ名である“銀”を名乗ることを許された
たった一人の人物である。
――――“銀の腕”といえば、この街十指に数えられるカブトとしてストリートの『伝説』である。
 
悠:
………話してみる価値はありそうだ。
この人なら、『世界』の危機を理解してくれるかもしれない
 
 
 
 
シーン12:【カゲ】 合流シーン
場所:BAR『ガスライト』
 
 “澪導”の真実を聞き、沈黙が訪れる『ガスライト』店内。
 
カランカラン
 
沈黙を破るかのように…扉に吊されたアンティークな銅製の鐘が鳴る。
そこには、学生風の少年が立っていた。
 
RL(クレア):
あの…今日は。貸し切りでして
 
悠:
「――荒木ハヤトさんですね。お話があって参りました」
 
ハヤト:
「どなたでしょうか? いま、取り込み中でして…少し、お時間を――」
 
悠:
「――聞いてください! 
今、この『星』の命は尽きようとしているのです!!」
 
全員:
大爆笑
 
ハヤト(P):
か、かんべんしてくれーーー(笑)
 
RL:
おれも、マスタイングしきれねぇぞーーー
 
(小休止)
 
リョウジ(P):
はぁはぁ、落ち着いた。
 
ハヤト:
「……………あ、あの〜。新手の宗教の勧誘か何かですか?」
 
全員:
大爆笑
 
 
悠:
「これは、真実なのです!!」
 
リョウジ:
「そういわれてもなぁ…【マヤカシ】すぎるんだよ。俺たちイッパンジンにはな」
 
悠:
「あなた達には、この星の嘆きが聞こえないのですか!?」
 
リョウジ:
「【バサラ】や【マヤカシ】じゃないからなぁー」
 
ハヤト(P):
PLは知っていてもなぁ…。というか、自分が考えた設定だし(苦笑)
 
悠(P):
あなたがっ! 『永○のアセリア』とか『深淵』とか『ブレイド・オヴ・アルカナ』とか『エ○メンタル・レジェイド』とかをミックスした謎の設定を造るからいけないのですよ!!
 
RL(来栖):
「やれやれ…『星の声』とは大仰ですね。 
――もしかして、貴方は『調律師』と呼ばれる方々ですか?」
 
ハヤト:
「『調律師』?」
 
RL(来栖):
「私も、文献で触れただけですが…、何でも『星(GAIA)』は、意志を持っており、その『星の生命』を保つ為に、『星』によって選ばれた役割だとか。」
 
悠:
「その通りです。僕は…“勇者”。この星の命を保つ為、本来あってはならない業を超えた存在……“不自然”と戦う役目を担っています!」
 
リョウジ:
「“勇者”様ねぇ……、そりゃまたご苦労なことだ。」
 
悠:
「――今、“不自然”な生命が跋扈し…『星』が滅ぼうとしています。 僕は、『青い星』を保つため…搾取された『星の命』を解放し、『星』に還元しようと思っています。
 荒木ハヤトさん、貴方に二つのお願いがあります」
 
ハヤト:
「伺います」
 
悠:
「 私はある“魔剣”を破壊することを目的としています。“剣素”と呼ばれる魔剣で、恐らく現在“かくかくしかじか”な、男が所有しております。
 その男は、貴方の持つ“流星刀”を狙っているようにも見受けられます」
 
リョウジ:
「ほう、『名刀狩り』のもう一人のようだな。どのような男だ?」
 
悠:
「………」
 
ハヤト:
「ここにいる人たちは、皆…信用できます」
 
悠:
「まさに、剣に魅入られた鬼です。 阿修羅の如く、腕を生やし…数々の魔剣を手にしていました」
 
リョウジ:
「狂ってやがる。 …まあ、俺たちも似たようなものか」
 
悠:
「“剣素”というのは詳しくは言えないですが、『星の生命』を削り取って造り上げられた武器で、それを砕き星に還元すれば…100年近くの命を確保できます」
 
リョウジ:
「まあ、あんたの事情は解らんが。“剣”はともかく…その所有者は俺たちの敵だ。
排除するというなら、手を貸してもいい。俺たち二人は…まあ、邪魔にはならないだろう。
お前も、それでいいだろう?」
 
※というか、あんたら二人が邪魔になるって…どういう世界だ?
 
ハヤト:
「私は、この刀を護るのが仕事ですから」
 
悠:
「――――もう一つ。 ……その剣を、僕にください……」
 
その瞬間、空気が凍り付く!
リョウジの腰の降魔刀の鍔が涼しい音を鳴らした。
ハヤトは、【カブト】の貌となった。
 
リョウジ:
「そりゃ、別の話だ。」
 
ハヤト:
「――――詳しい話を伺いましょうか」
 
悠:
「その“流星刀”は、別の星から飛来した…新たな『生命(マナ)』なのです。
“流星刀”を『生命』まで分解し…『星』に与えれば…『星の生命』の絶対量が増える可能性があるのです!」
 
リョウジ:
「云ってる意味がわかんねぇな。仮に、理解を得たいと思うなら、端折っている内容を言えよ。
……言えないなら、問答無用でかかってきな」
 
悠:
「――長い話になりますよ。」
 
RL(クレア):
「よろしかったら、飲み物を用意しましょうか?」
 
ハヤト:
「すみませんが、お願いします」
 
 
 
 
シーン13:【レッガー】 合流シーン
場所:BAR『ガスライト』
 
悠:
「――――まず、貴方も私も、『星の生命(マナ)』から構成されています。
私たちは、『星の生命』から母の胎内を通って産まれ、死して『星の生命』に還えるのです。
 つまり、判り易くいえば…貴方も私も……今、ここにあるグラスも『星の生命』でできているのです」
 
ハヤト:
「つまり、『星の生命』は、生と死で循環し続けているということですか?」
 
RL(来栖):
「仏教では、それを輪廻とか転生とかいいますね」
 
悠:
「そして、『星の命』は規定量しかありません。生死が等価である限り、命は循環し続けたはずなのです。
 しかし…今、“不自然な存在”が横行し…循環のバランスが崩れ…命のキャパシティが限界近くなっているのです。
――特に、本来在りない『生命』をヒトの手で創造することは…ヒトが産み落とされるより『生命』を消費させます。無理をするだけ、かかる負荷が大きいのです!」
それが、『高位』であれば行為であるほど…命が削り取られるのです」
 
リョウジ:
「その、過負荷をかけている、根元が…“剣素”ってことか?」
 
悠:
「一概に根元とは言えませんが…。大きな要素の一つではあります。剣素は7本から成り、
現存するものが6本……。
 その1本を形成するのに…『星の生命』が人の一生分(60〜100年)程度、削られています」
 
リョウジ:
「6本って事は、概算で600年程度か? そりゃ、大変だ。 …実感はないがな」
 
悠:
「そんな!! ……貴方は…危機感を感じないのですか!?」
 
リョウジ:
「そうだなぁ。下卑た話になるが…。 ここに俺たちが飲んでいる、お茶とかコーヒーが
ある。 一杯がカッパー(小銭)程度だ。
 これについては、どの店が高いだの安いだの、どの店が旨いか不味いか…と議論することが出来る。俺たちの日常レベルの話だからな
 ……じゃあ、NOVAに存在する“アーコロジー”…どのアーコロジーの建造費や維持費が高いか安いかなんて議論できないだろ? 俺たちが一生かかっても稼げないような額面を見た瞬間、高いだの安いだのもうどうでもよくなってしまうだろうな。
あんた(勇者)にとっては、『星の寿命』とやらが重大な課題でも…俺たちにとっては、“雲の上”の話なのさ」
 
ハヤト:
「せ、先輩……そこまで云わなくても……」
 
リョウジ:
「世の中全てが…“勇者”と同じ高い視点では無いし、世界中の9割9分の人間が…“世界の危機”なんて知らないと云うことは理解して貰わないとな。
…大体あんた、さっきまで“この真実”を俺たちに伝えるかどうか、迷っていただろ?」
 
悠:
「そ…それは……」
 
リョウジ:
「まあ、いい。とにかく、その“剣素”とやらを壊せば、最悪でも…俺たちが生きている間は、この『星』の寿命が保証されるわけだな?」
 
悠:
「……はい。
特に、あの男が有する“剣素”は、殺した人を構成する『星の生命』を食らい、力を蓄えているようなのです。 それを解放するだけでも、幾ばくかの価値はあります」
 
ハヤト:
「――――命の循環については、理解できたような気がします。
 では“流星刀”についてですが」
 
悠:
「先ほど、『星の生命』の絶対量が決まってきると云いました。
その“流星刀”は、この『青い星』以外で産まれた『生命(マナ)』で構成されています。
 “流星刀”の『生命』を『青い星』に還元できれば…星の『生命』の絶対量を底上げすることができるのです!」
 
ハヤト:
「――――成る程。」
 
悠:
「わかってくれましたか!?」
 
ハヤト:
「ですが。 今、渡すことは出来ません。此処にいる、依頼主の意向次第です」
 
RL(来栖):
「勇者様のお言葉とはいえ、余りにも…身勝手すぎませんか?
大儀の為に、人の所有権を踏みにじることが、“勇者”には許されているのですか?」
 
※某エニックスの有名RPGの勇者なら……閑話休題
 
悠:
「…………この件は、“剣素”の後にしましょう。」
 
 
 
シーン14:【カタナ】 合流シーン
場所:BAR『ガスライト』
リョウジ:
ちょっと、まってくれ。“男”とは何者か調べてないw
C5を捨てて“キー効果”
〈社会:警察〉+〈社会:ストリート〉+〈社会:SSS〉+〈バッヂ〉=9【生命】+5(バッヂ)+4(SSS)+11(キー効果)=29
 
RL:
バ、バケモノめ…。この男は、羽根敏夫(はね・としお)と云う名の、“剣客”だ。
元々は、剣の極意を極めようとする修行者で、勝利の証として、相手の愛刀を奪っていたのだが…ある時“業物”に魅入られてしまい…修羅道……即ち“剣鬼”に堕してしまった存在だ。
 “業物”を奪い続ける中で、“逃れ得ぬ『天命』の狩人”と呼ばれる刀(剣素)を手に入れ…更に、強者に挑み…“業物”を奪い続けている。
 今では、強者に挑むのが目的か、名刀を手に入れるのが目的か解らなくなってしまっている。
 
リョウジ:
「やれやれ。物でありながら、人の心まで動かす……だからこそ“業物”とよばれるものなぁ。
俺だって、“魂時雨”がないと、不安で仕方がないからなぁ〜」
今得た情報を、全員に伝える
 
悠:
「――――“剣素”は更に…人の『運命』まで支配する剣です。 世界中の英雄の手を渡り歩き、『伝説』を成した、“聖剣”とか“魔剣”と呼ばれるもの…それらの伝説の基礎(モチーフ)となったのが“剣素”です。
 例えば、ローマ帝国一代にして建国した、ユリウス=カエサルのような、偉大な君主。その手には、『聖王』と呼ばれる“剣素”があり、偉大な発明家達の側には『錬成』と呼ばれる“剣素”があったと云われてます。」
 
リョウジ:
「で、羽根という男の手には、『天命』と云う名の“剣素”があるということかい?
 ――――どういう剣だ?」
 
悠:
判定無しでいい?
「――――『天命』とは、万物全てが逃れられぬ終幕…即ち“死”を司る刀です。
斬られた者は、死に囚われると云われます。
 本来の役割は、死すべき業にありながら、それを拒む者に“裁き”を与えるのが役割とか……
……数多の英雄や悪者達に、“英雄的死”を与えた武器伝説の根幹たる刀です」
 
RL:
そろそろ、クライマックスいきたいのだが?
 
リョウジ:
「へっ、ということは…俺もお前も、“死すべき定め”ということか?」
 
ハヤト:
「………」
 
リョウジ:
「まあ、確かに…俺は人の命を奪いすぎた。
――――お前は、淘汰される“弱者”の命を、拾い上げすぎた。」
 
ハヤト:
「………『弱者』には死を……。それが、自然の意志ということですか?」
 
悠:
「たしかに、獣は『強き者が統べ、弱き者が糧となる』世界で生きています。
私も、代償無しで、運命を超える業は許されていません。」
 
ハヤト:
「――――だとしたら、この世界の定理は…『弱者』であることが、“愚か”で…『強者』こそが“聖賢”とでもいうのですかっ!?」
 
激高し、悠の肩を掴むハヤト!
“万人の為の公正なる力”となる事を選んだ【カブト】にとっては、決して譲れない信念(スタイル)……
それこそが、『世界』の定理に反する行為なのか!?
 
RL:
その瞬間、扉が……ギギィィと音を立てて開く
 
――――そして、運命の扉は開いた。