改めまして、読者の皆様こんにちわ。ブルジョア達の午後のRL、“皇帝”金川仁です。 実は、本来ならばこの『光と闇と、その果てに……』は、第五話として収録されるはずでした。 それが、何故四話に繰り上がったかといいますと、理由は2つあります。 本来、第四話として、このアクトの前日に行われたのは、『天恵と他律』というコメディタイプのアクトでした。 ただ、RLが思うほどに中身が充実していなかったのと、RLが、何をトチ狂ったか”マイク”を忘れていたというアクシデントが重なって、収録がされなかったわけです。
(尚、いずれ”Act.X”に報告書を掲載する予定です)
さて、今回のコンセプトは『肉体戦以外での解決』です。1〜3話までを閲覧されている方は周知の事と思われますが、今までの決着は”どちらかの死”によって着いていました。 ついでに私の低い〈ウェブ〉で色々な方のリプレイや報告書を見ましたところ、何だかんだ言っても、『肉体戦』による決着が中心となっています。
確かに、『肉体戦』は華でありますし、レヴォリューションは、2edに比べて特殊技能や神業が、『肉体』『精神』を問わず直接効果を示す物となってます。
”技能や神業を使いやすいものに……”という制作者側の努力と、その答で在るとは思いますが、「とりあえず、戦闘を最後に出せば、納得する」という風潮が多かれ少なかれ現れてるのは間違いない事だと思っています。
テクニカル的に見れば、戦闘重視のキャストが多いこの『ブルジョア達の午後』で、非戦闘による解決は在る意味無謀な試みではないかと思います。 そう言った意味で今回、凪にかける期待は非常に多きいものでありました。 しかし、凪のプレイヤーの都合が合わず、社会戦による最終戦闘という目論見は潰えました。(代わりに、薫子によるシブイ味は出たのですが)
この不満点は、次回で解消することとして、今回の反省点を述べさせていただきます……
一つ目は、リサーチ中にゲストに《神業》を使わせたことです。 当てはまるのは、シーン6のリリス(カゲムシャ)が、柊に追い詰められたときに《不可視》を使用した事と、シーン7で《天罰》を振らせた点です。
後者に関しては、『敵の覚悟(どの様な手段を用いてもセラフィを潰す)』を現しているため、大した問題ではないのですが……。(わざと、《神業》を”上手く”使わせる為に演出したわけでは断じてありません)
問題は、前者です。 ”ルーラー強権”と言えばそれまでなのですが、『マスター(ルーラー)は、シナリヲを進行させるためにルールを超越することが出来る』というセリフはプレイヤーから言われるものであって自ら口にすることは許されないことであると私は思っております。
実際に、あの時 逃げ出すことによって、プレイヤー間に”不信感”を与えることが出来たのは、「怪我の功名」ですが、神業を使用しなくても 不信感を与えつつ誤魔化す手段はいくらでも在ったと思います。
もう一つ、神業の使用に関して言えば、シーン17でのセラフィの使用した《プリーズ!》があります。演出的には非常に秀逸なシ−ンとなりましたが、ゲストがキャストを喰ってしまっているのは紛れもない事実であります。 演劇に於いて脇役が主役より目立ったら、舞台が台無しになるのと同じように、ゲストがクライマックスで、主役であるキャストより目立っては、アクト自体が台無しになる可能性があるということです。
主要ゲストの自己主張させるのは構わないとして、今回のように実質的に「幕を下ろす手段」を与えてしまっては、元も子もないわけであります。
そして最後にもう一つ、N◎VAのゲーム観を崩す、”ある事象”がこのアクトで見え隠れし始めていることです。 いわゆる『マンネリズム』です。
N◎VAシステムの最たる事は 『経験点はキャラクターではなく、プレイヤーに当たる』ということです。
PCの入江氏の2キャスト(シェーナとアストラ)所有、怪我の功名とも言うべき凪のPC、H2氏の不参加と、新キャスト:薫子の参入により、かじろうとして緊迫感を保っていましたが、数度に渡るアクトを共にこなしたシェーナ、柊、ディスレーの会話は、他のシステムのパーティー・プレーを彷彿とさせるものがあります。
現在は廃盤となっているリプレイ集『振り向けば死』と『猟犬達の午後』において、毎話ごとにキャストの約半分が入れ替わっているのには、その辺の理由があるのではないかと推察します。
「パーティー・プレイを切り捨てたシステム」であるN◎VAの醍醐味の一つに、『敵か味方か解らない奴同士が共闘する』という緊張感があります。 第一話では、バリバリに見えた、キャスト間の”腹の探り合い”が、今回は全く見えなくなっています(シャーナが、セラフィに《天罰》が墜ちた後に現れたディスをあっさり信用する辺りにその雰囲気が感じられます)。
というわけで、今回の反省を踏まえて、次回は『キャスト同士の不信感』を募らせるようなアクトを考えています。 次のアクトのカギは凪、彼女です。 H2氏が万難を排して参加されることを切に願うばかりであります……。
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