『ねむれぬものへの子守歌』の構想について。

『ツキシロ☆パニック』 → 『ねむれぬものへの子守歌』

・きっかけは、テストプレイにあった。

 そもそもの発端は、富山県の『TRES』コンベンションで、『ツキシロ☆ぱにっく』のテストプレイを行った時に起こった。
シナリヲを参照してもらえばわかるが、キャストの設定で、『千早重工』のクグツ/エグゼクがある。

この『ツキシロ☆ぱにっく』は、その時までに4回ほどコンベンションでプレイを重ねてきたが、この時ほど痛快な(ある意味では、
当然な)オチはなかった。
 この時に登場したのが、『千早重工』の営業部主任、倉敷恭也(エグゼク◎/タタラ●/ニューロ)。リサーチを重ねる過程で、
【アヤカシ】という異形の存在、ついでアルドラ=ドルファンという人物を知る。 
 …と、ここまでは普通にプレイをすれば知る情報なのだが、彼は【タタラ】としての好奇心、そして【エグゼク】としての野心を抑えることが出来ず、単身、アルドラと面会。月代継男を社会的に追いつめ、他のキャストにウェブ上から指示を与えつつ、クライマックスではアルドラと共に殺戮遊戯を堪能していた。

 まあ、そんなこんなで、倉敷は【クロマク】にスタイルチェンジするのですが、PLさんとアクト終了後に懇談しましたところ、次の目標は『TMS』の掌握と、【アヤカシ】の秘技だとか………。

「なんというか、『続・ツキシロ☆パニック』をやるなら、倉敷が【クロマク】ですかねぇ〜(笑)」

と笑い合っていましたが、よく考えてみると、【クグツ】や【エグゼク】というのは自社の利益を最優先に考える存在です。
根本的に、“ボーイスカウト”ではあり得ない。 …ということは、倉敷の行動こそがある意味で“企業人”としての模範行動
なのではないか?
 そして、金川のシナリヲは“ウェット”過ぎるのではないか…。

「パーティ」という固定概念を打ち砕いた先駆けが「トーキョーN◎VA」であります。金川としても、“ノワール”なシナリヲに取り組んで
見る必要がある。それに、倉敷の行動は様々なインスピレーションを与えてくれた。このまま眠らすのは惜しい。
 それが、当アクト『眠れぬものへの子守歌』制作のきっかけであるわけです。
 
 
 

・TRPGの役割と限界