わたしが来たのは地に平和をもたらすためだと思ってはなりません。
わたしは、平和をもたらすために来たのではなく、剣をもたらすために来たのです。
―― 『新約聖書』 マタイによる福音書
“マイナス・ナンバー”、“業物”、“ワールド・ワイド・ウェブ”…、これらがN◎VAにもたらしたものはなんだったのであろうか? 【カブト】達は如何に変わったのであろうか!?
私見で申し訳ないが、より“死に安く”、“守りにくく”なったといえるのではないか?
私はそう思うのである。 いうなれば、科学の普及による「神の死」と同じように、【カブト】の無敵伝説も崩れ去ったのである。 【カブトワリ】の特権であった、常識の限界である「達成値:21」オーバーが日常化し、30以上のダメージが出回る…。そんな時代が到来したのである。
(え!? 従来でもできたぞって? そういうあなたは、〈※居合い〉に何レベル注ぎ込んだんですか?)
“黒の剣”による〈見切り〉相殺、“村雨”による遮蔽物無視、“ブレイヴ・ハート”“御霊”による、達成値の上昇(有利さの普及)…。
【カブト】の証である“クリスタル・ウォール”の御力は相殺され、際限なく跳ね上がる目標値にクライアントをかばう事すら出来ない…。
改めて言う、“父(カブト)”は死んだのである。
いままで“齧ろうとして”吊り合っていたような「攻防の天秤」は、一気に攻撃側に動いたのである。
【カブト】がトループ・クグツやトループ・レッガーの如く、スパスパ切り殺される時代の到来である。
では、我々はどうするべきであろうか。「昔はよかった」と嘆くのか、それとも新しき世を拒むのか?
それもまた、一つの選択であろう。 もし、あなたとアナタの周囲の仲間がそれを望むのならそれも由であろう。あくまで「グランドX」はオプションルールである。採用するしないはあなた方(RL)次第である。
しかし、その新たなる御世、父亡き世に乗り出すのならば、我々は決断をしなければならない。
合理化の名のもとに、父(カブト)を切り捨てるか、それでも父を求めるか?
これからは、「グランドX」を見据え、“テクニカル”なキャストやゲストに立ち向かう、そのような研究室にせねば、存在する意味はない。“皇帝”の名に値しない。 不肖、私はそう思うのである。
…私は、それでも“父”を求めるのである…
金川 仁
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