●OPフェイズ

 
シーン:01  貴女(あなた)が…いない
場所:私立輝明学園T山分校中庭
 
GM:
では、ナイトウイザード最終話、『やさしさの魔法』を始めます。
時期は、“あの”事件から半月後…それは突然訪れた。
 あ、時間は朝礼ね。 朝礼の時間になっても、真名の姿が見あたらない。
 
大地:
「高円寺は、休みなのか?」
 
比奈:
「あやや、そういえば…」
 
GM:
そこに、担任の先生が入ってくる。
 
真名(先生):
「えー、高円寺君ですが……。ご家庭の事情により、急遽転校することになりました。」
 
GM:
ま、また…NPCを〈ドミネート〉された……、まあ君は…OP以降『クライマックス』まで出番がないから。暇なら、NPC操ってくれ
 
真名(P):
うわ、マジですか!? 
 
大地:
「転校って、そういう話しは全く聞いてないですよ!!!」
 
真名(先生):
「昨日付で、転校の書類を受け取った。」
 
比奈:
「あの…先生……、高円寺さんはどこの学校へ?」
 
真名(先生):
「転出する側は、在学証明書を書けばいいだけだからねぇー。
転入先を知る必要ないから。」
あくびをしながら
「……いちいち出て行く生徒の世話してたらキリがないからね(爽)」
 
比奈(P):
あんた、本当に「教員免許」もっているのか!?
聖職の誇りはないのか!!
 
真名(P):
免許はあるけど、教師やってる訳じゃないからねぇ……
――――そして、教員全てが聖職の誇りを持つなら…昨今の不祥事はどうして起こる?
 
大地:
 躰のなにかに……ぽっかりと空洞が出来た。そんな気がする……
「――――なんで……“侵魔”を倒したら、サヨナラなのかよ…」
 
 一つの終わりは、一つの始まりであった。 誰にも気付かれない日常の裏で、
世界を救う、大いなる“計画”は進行し始めていた。
 
 
 
 
シーン:02  Refrain-Season
場所:総合病院病室
 
総合病院にある、病室の一角……寝台には、一人の少女が醒めぬ眠りについていた。
 高円寺真名は、無言で…その少女をみつめていた。
 
 
GM:
魂の壊れた器だけの命、それが……いまの“彼女”だ。
仮に意識が戻ったとしても、本能以外の行動は出来ないだろう。
 ……魂、即ち[プラーナ]を喰らうことが、“侵魔(エミュレーター)”の目的であるのだから。
 だから、この世界を救わなければならない……
 
「――――お前の命で、世界を救う。 お前はその為に創られ、今まで魂(プラーナ)を磨き上げて来たのだ」
 
君の父は、云った。
 そして、それこそが父の生涯をかけた研究であった、神的機械"Deus-Enlil"
であり、そのシステムを核とした、“侵魔”の侵攻を阻止する計画こそが、Project"Sanctuary"なのだと
 
真名:
花瓶に、もってきた花を生け、彼女に向けて一言
「――――謝ることに意味はない。私を恨んでくれてもかまわない……。
でも、こうしなきゃ…もっと多くの人が苦しむ事になった…」
 
そして、ドアに向かって歩み出す
 
「――――だから」
一瞬、ベットを振り返る。
「……みんなが…しあわせで居られるように………」
 
そして、始まる……。
何人たりとも犯すことが出来ない…この世界(ファー・ジ・アース)を『聖域化』する計画が……