●リサーチシーン
シーン:03 それは、現実…
場所:輝明学園T山分校中庭
――――真名が転校してから、1週間が経った
中庭での昼食会。 半年も前には、いまと同じ二人の時間であった。
でも、二人だけの昼食は……何かが欠けているような気がする
真名が居ないという現実……。
それは、二人に重くのしかかっていた
真名(P):
ヤッパサー。真名の立ち位置って、“きくたけ”セッションで云うところの『最重要NPC(立ち位置:PCヒロインと主人公を奪い合うNPCヒロイン)』だよね(泣)
比奈(P):
いまさら、嘆くことか(笑) 第一話から、分かり切ってる事じゃないですか。
真名(P):
オノレ…後で頬杖かかせちゃる! 私には…秘密兵器があるんだ(何)
(閑話休題)
比奈:
無言で、弁当をつつきながら……ぽつりと
「大地君。なんか…寂しいね」
大地:
「うん。そうだな……」
比奈:
「高円寺さん。何で急に…転校しちゃったんだろう」
大地:
「さあな。『家庭の事情』じゃしょうがないよな。 それに、“侵魔”を倒しに来たのなら、倒しちゃったら居る理由はないよな」
比奈:
「本当に、それだけでいいの?」
大地:
「…………」
拳を握る。でも、何も出来ない歯がゆさだけが残る。
たとえ、剣の腕があったとしても、消えた人の行方を捜すことは出来ない。
『勇者』と呼ばれようとも、全てが適うわけではない。
だがそこに、一縷の望みを繋ぐ者が現れた。
GM:
ではそこに、先輩があらわれます。
真名(P):
暇なので、センパイさせてくれ
GM:
いいよ。これ、行動指針とDATEね
真名:
わーい。うわ、先輩すげえ……
「よう、湿気た顔しているな」
大地:
「――先輩」
真名(先輩):
「高円寺君をお捜しかい? 彼女の居場所なら解るぜ」
大地:
先輩すごすぎるよ。どうして何でも知って居るんだ?
「え!?」
真名(先輩):
“先輩”だからな
「彼女は転校なんてしていない。
今、彼女の親父が勤めている、『トリニティ』という企業の研究所に居るらしい。親父がそこの研究者で、なんかヤバい事を研究しているらしい
今晩12:00に、高円寺君を被検体にして何かの実験をおこなうらしいな。
名前は確か…Project"Sanctuary"っていったっけな」
大地:
「えっ!? 実験って!」
真名(先輩):
「さあなぁ。これだけ調べるのも結構危ない橋をわたったんだよ。
彼女、小さいときから『トリニティ』の研究所に半拘束状態で色々な研究のモニターになっていたようだな。 いわゆる人体実験って奴か?
――――自分の娘を、実験材料にするなんて血も涙もない親だな」
これは、『強化人間』の強化処理のことだね。
※真名は、スパルタ式に『強化人間』にされたようですので
大地:
「………そんな………」
真名(先輩):
「いちおー。裏はとってあるから、間違いはないと思うぜ」
比奈:
「……先輩詳しいですね」
真名(先輩):
「就職活動の恩恵かな。
まあ、『トリニティ』ってのは曰く付きな企業だからなぁー。そういうこともあるだろうな。 あ、あそこは軍事産業がメインで、自社装備で武装した私兵をもっているって噂もあるからな。喧嘩売るなんてナメた真似をするんじゃねぇぞ。
――――理由はともあれ、彼女は自分の意志で研究所に行ったと云うことは事実だろう。
じゃ、俺これから採用試験があるから…失礼するわ」
狂った事実、それを紡ぎ出したのは…“侵魔”というファンタジックなモンスターではなく、どこにでもいる人間という存在
そして、人は選ばなければならない。 瞳を閉じるか……否かを
シーン:04 philosophy
場所:遠山家
運命の時が来たる6時間前……、
「一緒にご飯を食べよう」
と比奈が云った。 リビングで、大地が俯いたままソファーに座っている。
隣の台所では、無言で比奈が夕食を造っている。
真名(P):
こう、都築先生Fanとしては…台所にいる幼なじみはFuck'inするのが礼儀かt(撲殺)
GM:
重大シーンで、巫山戯たことを口走るな! この(余りにも人権を侵害するので検閲)がっ!!
真名(P):
いいんだ……私は、蚊帳の外だし(いじいじ)
30分後、夕食ができあがった。
無言で、食事を続ける二人……
比奈:
「ねえ………大地君」
大地:
「俺は……何が出来るんだろう。」
気まずい沈黙が支配する。
僅か10分ばかりの時間が…無限にも感じられた。
そして、二人は箸をおく
大地:
「俺…」
比奈:
「………大地君………高円寺さんのこと……」
大地:
「え?」
比奈:
「う、ううん……何でもない」
もどかしい。真名に嫉妬してしまう自分が居る
大地:
「――――俺、救ってあげたいんだ。」
比奈:
「高円寺さんの意志は?」
意地悪なことを云っていることはわかる。大地の気持ちもわかる。大地は、限りなく優しいんだ
……でも、嫉妬してしまう。 自分一人を見て欲しいと思ってしまう
大地:
「闘うためだけに産まれたなんて…余りにも可哀想すぎるよ」
比奈:
なんでだろう、涙が出てきてしまう。
「うん。そうだよね……」
ぐっと、息を呑み…泣きながらほほえむ
「高円寺さんを…迎えにいこう」
ほんの少し訪れた優しい時間……だけど………
それは、戦いの前の僅かな休息でしかなかった。
高円寺真名を救う為……二人は立ち上がる。
人の本当の敵は、同じ人であった。 それも、血を分けた彼女の父親……。
残された時間は、6時間を切った……
たった二人での、大人を相手にした戦いが始まった
シーン:05 Under the Blue-MooN
場所:二上山近辺
最終バスに揺られながら、二上山に向かう二人……。天には星が舞い、その天蓋の中央には蒼い満月が煌々と闇夜を照らしていた。
はっきりと認識される。 これから闘うのは…“侵魔”と呼ばれる絶対の敵ではなく
同じ人間なのだと……
近場の停留所で降りたった二人に、闇から声がかかる
真名(先輩):
「よう、遅かったな。待ちわびたぜ」
大地:
「先輩!?」
真名(先輩):
「昼間はウジウジしていたから、来ないかと思ってヒヤヒヤしたぜ」
そういって、地面に置いてあった竹刀袋を拾う。
「まあ、堅い話は無しだ。実戦をできる機会なんてこのご時世…そうそう無いからな」
ニヤリとハイキングにでも行くかのように楽しげにわらう。
比奈:
「先輩、すごく頼もしいです」
真名(先輩):
「だろ? 惚れてくれても構わないぜ☆
まあ、お前達を待ってる間に、ざっと偵察をしてきたから道案内もこなせるぜ」
頼もしき仲間を得た二人。だが別れはすぐに訪れる
シーン:06 Mutually exclusive dichotomy -二律背反-
場所:二上山中腹
紅葉の始まりだした雑木林の中に走る車道を山頂方面に向けて昇る三人、普段は深夜のドライバーが走り回る山道だが…今日に限って、車の一台ともすれ違わない。
真名(先輩):
「――――さて、ここから脇道に入って……向こうに見える灯りが、『トリニティ』の研究所だ」
GM:
車が交差できる程度の細い道だ。
それを10分ほど昇っていくと、駐車場についた。
100m先に高い塀で囲まれた巨大なコンクリートの建物が見える
真名(先輩):
「あれが、研究所だ。このカードで、とりあえず中には入れるはずだ。後は、強行突破するしかないだろうな。
俺の調べたところ、地下の最下層に彼女は父親と居るはずだ。……彼女は、同意の上で実験に参加している。 あの子は頑固だと思うから、説得は任せたぜ」
そういいつつ、入場用のゲストIDカードを渡す。
大地:
「――はい」
真名(先輩):
「――――あとなぁ。お前達に2つばかり隠して居たことがあってな……
この際だから、謝らせてもらうぜ」
比奈:
「??」
真名(先輩):
「1つは、俺もお前達と同じような人種だってことだ。
…俗に“魔法使い”と呼ばれる奴だな。お前達が、必死で闘って居ることは知っていた。」
大地:
「先輩も、“魔法使い(ウイザード)”!?」
真名(先輩):
「――――もう一つは、昼に午後から採用試験があるって言ったの、あれは嘘だ」
大地:
「それって…俺が甘えないように……」
胸が熱くなる、
真名(先輩):
一寸照れた顔をして、鼻の頭をかく。
「まあ、なんだ。 …格好つけすぎだな。大人になるっていうのは、優しいだけじゃ駄目なのさ」
そういって、研究所の方を向いて…ドサリと荷物を下ろす。そして……
「――――俺の、採用試験は…今から始まるのさ」
氷のような声と共に振り向き、
――――もしかしたら…“侵魔”より、人の方が…混沌として…狂気に満たされているのかもしれない。
シーン:07 A song without name either -名も無き歌-
場所:二上山中腹
−1ターン目−
先輩/32 大地/22 比奈/14
・カウント:32
真名(先輩):
「――まどろっこしい話は、無しでいこう。……死んでくれ」
《縮地》《ウエポンマスタリー》《霞刃》《サトリ》《隠し武器》で、《隠し武器》で、クリティカル、《サトリ》効果により…[絶対命中]☆
突然!!!背面から短く反りのない日本刀を突然抜き放つ! 目標は、大地
大地:
「先輩っ」
こんなの、避けきれないから…受ける!
真名(先輩):
「なぁに……俺の願書出した先が、そこさ」
真手(右)で逆手抜刀を繰り出しながら…、馬手(左)で背後の研究所に親指を向ける。
ダメージは、34点
大地:
「うわああああ」
防御:16+4+8=28 6点抜けた!
ズバッ!
闇夜を切り裂く一刃が…大地の袖を切り裂く!
比奈(P):
流石先輩、大地と同型の戦闘法でなおかつ…上手だ!
・カウント:32
GM:
大地からどうぞ
大地:
「何で、先輩が――あの会社に……」
震えながらも、クリティカル3回!!!
命中:7+(10*3)+9=46
GM:
「いい太刀筋だ…。 だが、その程度では未だ俺を捉えられないな」
《白面》を使用! [絶対回避]
まるで、幻の如く…闇夜に消え去る、曾根崎先輩!
大地の太刀筋では、かすりともしない。それは…実力の差なのか…心の迷いなのか!?
大地:
「どうしてなんですか!? 先輩っ!!」
真名(先輩):
「難しい、実に難しい質問だなぁ……。
多分な。大人になるっていうのは、綺麗事じゃ済まないってことだよ」
気配だけが、動く
通常移動で……大地を回避しつつ比奈のヘクスに移動
以上
・カウント:12
大地:
目標消失したので、なんもできぬ
「云っている意味がわかりませんよ!?」
カウントを1落とす。
真名(先輩):
「例えばなぁ、自分の嫌なことでも…仕事という名目の為に動かなきゃいけないこともあるってことだよ。お前達の行動を阻止したら採用っていわれたら、やらなきゃならないんだよ。
――――国内で実戦経験が積める職場って、こういうとこクライだからな」
突然、比奈の背後に姿を現し……切り裂く!
《ウエポンマスタリー》《霞刃》《サトリ》を使用、命中:37
比奈:
かわせませんよー!!
《フォースシールド》 18点
防御は成功
真名(先輩):
「わかりやすく言えば、こういう事もしなきゃいけないって事だ」
ダメージは、38点
比奈:
「!!!」
反応すら出来ない
8+1+9+18=36 2点受けました。
大地:
「比奈っ!!」
真名(P):
むう、意外と堅いな。 しかし、先輩。ボスとしてはイマイチ、パンチ力に欠けるけど
“露払い”としては申し分ない能力だ。
GM:
そりゃそうだ。一撃必殺のパーティとしては…“ラスボス戦”を目の前に、[プラーナ]とMPを温存しなきゃいけないのに、大地の[プラーナ]を使って当てるか、比奈のMPを消費して魔法ぶち込むかしないと倒せないように出来ている。
持久戦に持ち込みながら徐々に二人を消耗させてくれ(爽)
大地:
「女性に剣を向けるなんて!!」
1ヘクス動いて攻撃 命中:7+9=16
真名(先輩):
「怒りで、剣先が鈍っているな」
《霧散》を使用して 回避:28
・カウント:12
比奈:
アクション使って、[全力移動] 逃げないと、死ぬ
大地の攻撃は当たらず、先輩の攻撃で二人が3〜5点づつ削られていく、そんな応酬が
2ターン続いた。このままではヤバいと気付いた二人は、戦法をかえる。
真名(先輩):
「大人ってのは、“現実”を知っている。
『正義』や『理想』なんてものは理屈でしかないことを知っている。
――――或いは、為し得る為にはとんでもない力を労することが解っている。
そして、もっと安易な方法があることもを知っている。
例えば、1人の犠牲で世界が救えるとしたら?
……間違いなくそれを選ぶだろうな」
クリティカル、《サトリ》効果で[絶対命中]。 ダメージは35
大地:
「そんなの………嫌だ!!」
《アースシールド》 15点
防御:16+4+8+15=43
閃光の如き一刃! それを、大地の『常緑』が捉えた!
ガキン!!!
闇に火花が飛ぶ!
大地:
で、下げたカウントで…1ヘクス下がる(笑)
比奈:
「先輩、ごめんなさい」
《魂狩り》《超絶魔力》で《リブレイド》使用。
ダメージは、1回クリティカルで 24+10+11+6=50
真名(先輩):
(ダイス振って)耐えられないよ!! HP:0以下です(笑)
GM:
じゃ、[生死判定]ね(爽) 死んだら、EDに変化があるよ
※当然です
真名(先輩):
おおう! 生きてる、生きてる!!
大地が飛び退いた瞬間……、巨大な光の固まりが先輩を吹き飛ばした
シーン:08 D.C.→Fine? -繰り返される業-
場所:二上山中腹
戦いの後…先輩は、かじろうとして生きていた
比奈:
「先輩、今――回復魔法を…」
真名(先輩):
「意味のないことだ。 今は、あの子を助けるのが目的だろ?」
比奈:
「………でも」
真名(先輩):
「いいか。俺は、救急車でもよべば大丈夫だが…、ここで比奈ちゃんが消耗して、あの子を助けれなかったら何の意味もないだろ?
――――さあ、負け犬に構わず…先に進め」
大地:
「先輩……」
真名(先輩):
「お前とは本気でやりあってみたがったが…まあ、今度のお楽しみにしよう。
――――いきな」
大地:
「……ちゃんと救急車よんで下さいよ」
真名(先輩):
「医者は嫌いなんだがな」
大地:
携帯で119番に電話してきゅーきゅうしゃよびます
「呼んでおきましたよ」
真名(先輩):
「チッ。 ほら、さっさといきな」
ところでRL、先輩にかっこいいことシテイイデスカ?
GM:
自殺以外ならイイヨ
真名(先輩):
10分後……麓から、車両が上がって来る。
――――それは、救急車ではない。輸送用のトラックだ。
それをみながら、ニタリと笑い。
「――――だからいっただろ。
…まあ、後輩の尻ぬぐいをするというのも悪くはないな」
ゆらりと立ち上がり……シーンがフェイドアウトするということで……
比奈(P):
うわ、先輩カッコよすぎ
大地(P):
これって、死にフラグですか!?
真名(P):
まあ、生きてるでしょ…先輩だし