●OPフェイズ
それはちょうど、時という閉ざされた輪の内側を、
未来から過去へとまわりまわってひずんだ木霊のようなものだったのだ。
これは記憶と呼ぶべきものではない、予感と呼ぶべきものだ
―――アーサー・C・クラーク『幼年期の終わり -CHILDEHOOD'S END-』
α-Refined Image.System……通称:α-RI.S(アリス)。アマテラス管理用に運用されている、“アマテラス級”ギガトロンの簡易量産型(試作機)の管理アイコンである。
『電脳聖母事件』により、[AI生命体]が発生し、“旧型(生命体ではない)”のAIは、“形落ち”となった。存在理由に“マネキン(依存)”しなければ生きていけないアリスは、
例え、『機械』であっても“存在理由”を与えてくれた『基督教系カルト教団』に従属し
全ての[AI生命体]を粛正しようとした。
そして、自分の犯した罪を償う為に、未だ幼き[AI生命体]が真に『ヒト』として世界に羽ばたける日まで、見守る事を心に決めた。
幸せな時間は続かなかった。宮所は…『真教浄化派』の幹部“能天使”の一柱であった。そして、理想と現実と感情の狭間で迷い…、“能天使”と、恋人や友人に討たれたいと願った。
逆転する、立ち位置……二人の幼年期の終わり。
アリスは、宮所を救う為…CPUを150%までオーバクロックし……“BLAKK=B◎X”と呼ばれる、α専用増設パーツを起動した。
その結果…アリスは……『現実』・『電脳』・『魂』……即ち、三界の壁を穿つ力を得……
多くの試練と、仲間達の強力を得て、宮所を救った。
――――――そして、戻る日常
Act-Tittle:アリスタソ、秋葉にいく!
シーン01:【レッガー】 OP
場所:サーバールーム
RL:
サーバールームは、最悪です。 金属の灼け焦げる臭いと、スプリンクラーの放水で、錆び付いたパーツ……その他諸々の状態で、中央ユニットが稼働して居る事自体が奇跡としか云いようがないです。
金川(P):
RL:
はっきりいって、パーツの取替をしないと。マトモに動けません
アリス:
Σがーん
「あはははは……。こりゃ、困ったね(乾いた笑い)」
RL:
というわけで、パーツ取り替えてください
アリス:
「はー(溜息)。
とりあえず『●天』にいって。パーツが出回ってないか…みてみよ〜」
シーン02:【クグツ】 OP2
場所:サーバールーム
RL:
無いです(断言)
アリス:
「(がーん!)………うそだ、ちゃんと流通していたはずなのに………」
RL:
とっくにメーカー生産中止になったようなので、今まであったのは店頭在庫分のようです
アリス:
「うそだっ! 民生機(いわゆる家庭用)ならともかくっ…業務機(プロ用)の形式が、数年で変わるはずがない!」
RL:
――――
“アマテラス級”ってどう見ても軍用に造られた、ワンオフモデル(特注品)でしょ?
更にアリスのフレームは“試作機”で、『アマテラス級フレーム簡易量産化計画』自体が永久凍結しただろ!?
アリス:
「いままで、なんとか共有部品を探し出して誤魔化していたのに……。
ここまで来たら、『日本』の施設に忍び込んで……」
※何を考えてやがる、この“炉”トロンめ!
アリス:
(“2秒”後)「――――というのもマズいからねぇ〜」
ところで、RLよ。一人で独白するのも阿呆なので…誰かゲスト(話し相手)出してくれ。
RL:
めんどくさい。俺、ゲストのDATE組んでるのに。そこら辺に転がっている“マグロ”を1匹たたき起こして、話し相手にしてくれ。
※おい、RL(汗)
アリス(P):
――――――おい。起きろ!!
津田まこと:
あー、もぉー。 わかったよ。やりゃーいいんだろー
その時、玄関(ぇ)のチャイムが鳴る。
ピンポーン
「『電気屋』ですー!
アリスさーん。機材の修理に参りましたー」
アリス:
何、業者!?
「あいてるよー。」
現れたのは……どうみても、エンジニアには見えない上等の背広を着こなした
アメリカンドリームを体現した男そっくりであった。
津田まこと:
「依頼をうけフレームの修理に参りました『テラウェアSS』の者です。
いや〜。これが噂の“アマテラス級”フレームですか。現物見るのは初めてですよ」
そういいながら、許可なく触りまくってる
アリス:
「あの〜。わたしが依頼したのは『N○C』なんだけど……」
ところで、シート出せよ【タタラ】。
この男……おもむろに、ルールブックのゲスト紹介(62P)を開き出す。
津田まこと:
「いやー、『N○C』ですが……。“2秒”ほど前に、弊社と合併する事となりまして…。
私、新しくお客様のサービス担当となりました“ゴールデン・スパイダー”と申します。お客様が宜しければ“GS”とお呼びください」(以後、“GS”)
《買収》で、“アマテラス級簡易量産型”の保守契約権を買う!!
爆笑
アリス:
「あの〜多聞さん。……なんでここにいるのかな〜?」
“GS”:
「そりゃー、“アマテラス級”を直接さわれる機会なんてこれを逃したら……
な、何をおっしゃいますか!? 私は、“GS”ですよ、お客様っ!!」
アリス:
(じと目)
“GS”:
「では、故障箇所を確認させて頂きますね〜♪」
怖い位に“ウキウキ”しながら…フレームを触り出す、多聞……もとい、“GS”
……とりあえず、腕は確かのようだ
“GS”:
「あーこれは、全面的にパーツ交換が必要なようですね。生きている中枢ユニットと、
パーツ数点をこのまま生かすとして…あとは入れ替えた方が宜しいですよ(うきうき)」
アリス:
「時間かかかるの?」
“GS”:
「あーちょっと、会社の方に在庫確認しますから」
“GS”:
「あ、俺俺」
RL(02):
「――――――あの、社長……どこほっつき歩いてるんですか?」
“GS”:
「俺もたまには、外の空気吸わせろよ」
RL(02):
役員達が、“マジギレ”しちゃって……“01”が、また胃潰瘍再発させて……」
“GS”:
「(すごくダンディな声で)――――“02”。男の楽しみに立ち入らないでくれ。
お前は黙って、…俺についてくればいいんだ。
じゃ、俺…このまま直帰するから。 後の事よろしくー」
RL:
『テラウェア』アーコロジーにて、“02”が受話器を片手に滝のような涙を流しながら
いった
「惚れた弱みよね〜〜(滝涙)」