シーン16 【カリスマ】 

「俗世」の上司からの圧力

 − One’s superior

「もしもし・・・」
RL(課長) 「私だ。 随分と厄介なことをしてくれたな・・・」
「不可抗力というやつです。 まったく!! ・・・この件につきましては私に任せていただけますか? 
 それと、もう一つ・・・。 お二人の身柄を無事に保護いたしました」
RL(課長) 「ほぅ。 では、すぐに[千早アーコロジー]内にある研究プラントまで護送したまえ」
「すぐですか!? いや、[ウミカイ]の工作員に狙われておりまして・・・。 とりあえず、二人は始末いたしましたが、課長はその辺の情報は持ってないですか?」
RL(課長) 「[ウミカイ]の工作員だとぅ? 関係ない、直ちに二人をアーコロジーまで連行せよ。
最悪の事態に見舞われた場合は、最低でも『博士の脳』だけは届けてくれたまえ」
「また、無茶をおっしゃる・・・」
RL で、回線は一方的に途切れる
「博士の『脳』だけでいいから持ってこいとの事です」
シェーナ (不審の目)「ほ〜ぅ?」
RL(タカハシ博士) 「・・・、企業というのは、どこでもそんなものだよ」
「時に博士、これからの身の振り方はどうされますか?」
RL(タカハシ博士) 「もはや、[ウミカイ]に戻ることは不可能だろうし、そのつもりはない」
ちなみに、エリカ嬢はガタガタ震えています
「私で出来ることならば、お手伝いできますよ。 もし、[千早]で研究を続けられると言うのでしたら私はお口添えしますよ。
 ・・・もし、そのつもりが無いのでしたら・・・」
RL(タカハシ博士) 「・・・私の研究成果は『今のN◎VA』には早すぎるものかもしれない。 念のために言っておきますが、[ウミカイ]や先ほど《暴露》された内容には、一つの欠落したデーターがあります」
ディス 「つまり、完成させるためには、なにかが足りない・・・ということですか?」
RL(タカハシ博士) 「その通り。その欠落を補完するデーターは私の”IANUS”の中に記憶されています」
シェーナ 「それで、博士。 貴方はこれからどうするつもりなのですか?」
RL(タカハシ博士) 「・・・・・」
シェーナ 「エリカさんはどうなんですか?」
RL(エリカ) 「・・・。私には詳しいことは解りません。 でも、N◎VAに『災厄』を呼ぶ発明でしかないのなら、今は無い方が良いと思います」
   
  ここで、博士とエリカ嬢の身の振り方について議論が起きる・・・。 結局、博士が研究を捨てる覚悟はあると言う言葉が「鶴の一声」となり、二人を密かに逃がすこととなる
   
RL(タカハシ博士) 「・・・。みなさんの言葉は有り難いのですが・・・。私たち二人ではとても空港まで辿り着くことは・・・」
シェーナ 「言ったろ? ・・・私は、あなた方親子の『護衛』だと」
RL(タカハシ博士) 「・・・そうですか」 と博士は一言いう。 「何もお礼できることはありませんよ」
シェ−ナ 「お礼? 私の役目はあなた方の護衛、報酬は既に頂いていますよ。 私は、あなた方が平和に暮らしていただけるならそれでいいのです」
ディス 「『毒喰らわば皿まで』といいますからねぇ、お付き合いいたしましょう」
「・・・・、みなさんはそれで良いのですね? 私は、立場上ご同行できませんよ?」
シェーナ 「仕方がないでしょう。 ただ、二人の痕跡を残すことは[企業]に追っ手を差し向ける『糸』になりますねえ・・・」
「その辺は、私にお任せ下さい。 二人は『死んだ』ものとして痕跡を抹消します」
   
   そして、柊の策に従い、柊のマンションを爆破させ、二人は死亡したことにするという偽装工作が発動した
   
シェーナ では、後始末は頼みましたよ
とりあえず、皆さん生き延びて下さい。 マンションを爆破します!!
RL はいはい。では、柊の部屋は痕跡も残らないほどの爆発に見舞われます
では、皆が遠ざかったのを確認した後に、千早重役の権力を行使します。
 エム&エー
《買収》 二人を、死んだものとしてIDを改竄(かいざん)します!!
RL はいはい、 では親子は死亡し、全く別の存在となった