シーン18 【チャクラ】

光と闇と、その果てに……

 The Light & The Dearkness and …… 

− Ending フェイズ −

”背徳の天使”墜つ!?

 次の日、N◎VAスポの一面記事にはこう書かれていた。 そして、会場で放映されたデーターの説明……
セラフィ妨害工作のクロマクはリリスであるという事が書かれていた!
 後日、セラフィファンがリリスの事務所を襲ったということは言うまでもあるまい。

 リリスは、引退宣言をするまでもなく、音信不通……

− 柊 勇哉 −
「柊いいいぃぃぃぃ!!!」

 柊の耳元には、小泉課長の罵声が響きわたる……。
「平和ですねぇ〜〜」
柊は、欠伸(あくび)をしながらのほほんと呟いた。

「柊ぃ、 お前、経費の見積もりの計算が間違っているぞーー!!!」

 横を見ると、般若の如き形相をした課長が、書類の束を手に立ちすくんでいる。 柊は、赤ペンで修正を入れられている箇所を覗き込む……。 計算の一番最初から、数字がずれており、その後全ての数値が狂っているのである。

「この書類、明日の朝一で会議にかけるんだぞ!! 今日中に直せ!!!」

「そんなあああぁぁぁ〜!!!」

 千早重工庶務第三課に悲鳴が響きわたった……

− ディスレー=ブラン −
「あ〜 平和ねぇ〜☆」

 ディスはお茶を飲みながら呟いた……
N◎VAの昼過ぎ、”沈黙の魔弾”ディスレ=ブランは、久しぶりの安息の日々を送っていた。 ふと、DAKをつける、昼のワイドショーが流れていた。 其処には、先日行われた『千早アイドルグランプリ』の表彰式が放映されている……。 ゲストは勿論、グランプリに輝いた”ストリート・アイドル”セラフィであった。
 その、明るい表情を見て、ディスレーは 微笑みを浮かべていた

− シェーナ=I=エール −
「セラフィさん。 受賞おめでとうございます」

 『千早アイドルグランプリ』の終了。 それは、依頼の完了をも意味していた。 セラフィは名残惜しそうな表情を見せ、マネージャーも専属契約の話を持ちかけるが、シェーナは苦笑しながら、遠慮の意を述べる。

 事務所から、出る……空を見上げながら雑踏を歩くシェ−ナの”ポケットロン”にコールが入る……
新しい仕事のようだ。 シェーナは商談に入りだした……。

− 宮前督 薫子 −
「ま〜君。 悪いねぇ〜 こんな事、手伝わせて……」
「……たまには、ストリートの風も浴びたいですから……」

 宮前督 薫子は、かってメルトダウンと呼ばれた男と共にスラムの最深部を彷徨いていた。 ストリートの住人もなかなか近づかない犯罪と退廃の温床と言える場所である……。
    薫子は、一人の女性を捜していた。

 数時間後、二人は 野良犬のように見窄らしくなってスラムを徘徊して居る女性をみつけた……。
かって、”背徳の天使”と呼ばれた女性をで在る。

 薫子は、おちつぶれた”弱者”を拾い、Redエリアに在る『擁護院』へと連れていった。
其処は、”路地裏の天使”と貧民や孤児達に慕われる、一人の少女が経営している救いの場であった……

……薫子は、この少女ならば リリスを公正させれるのではと信じていた……。