千早アーコロジーの傍にある、倉敷恭也私邸。贅を尽くした寝室で、倉敷とモーリガンは淫らな舞踏を繰り広げていた。
「何か呑むかね?」
房事の合間に倉敷はガウン一枚で暖炉の上に置いてあるグラスとボトルを手に取り、
口に含んだ。
「貴方と同じものでいいわ。」
一糸まとわぬ姿で、倉敷に近づく。そのまま口づけし口内を舌で舐り、倉敷が含んだものを自らの中に掻き出した。
「ねえ、貴方の計画の目的についてだけど……ひとつ聴きたいことがあるの」
寝物語のように、モーリガンは倉敷に驚くべき内容を語った。
「貴方。ほんとに、『TMS』を救う気があるの?」
「愚問だな」
深紅のルージュをひいた唇が倉敷の胸に納まり、紅の線を引きながら下腹部へ向かう。
「あまり、意地悪ばかりすると…、私も悪戯したくなるわ」
倉敷を玩びながら、上目遣いに媚びる。
「本気で『TMS』を救う気があるのなら、どうして貴方自身が動かないの?」
「私は、月代に敬意を表しているのだ…ッ!」
「うそつき」
モーリガンは、嘘つきの子供を軽く懲らしめた。
「私には、貴方の計画に関する3つの仮説があるわ。
1.このまま極限状態まで、状況をひっぱり『TMS』に泣きつかせる。
結果、契約を『千早』の有利なものに更新させる。
2.このまま、『TMS』をパンクさせ、その後『千早』が乗り出し、吸収合併する。
3.そもそもこの度の一連の事件は、狂言綺語…貴方の創作劇だった。
……いかが?」
「素晴らしい発想だ。【カブキ】や【フェイト】も顔負けだな」
掌で、モーリガンの豊かな双丘を舐りながら倉敷が答える。
「貴方の部下…“無音”でしたっけ? 貴方と雪の間を往復しているそうね。
そして、胡散臭げなフリーランサーをやとって、会長に嗾けているそうじゃない。」
倉敷の掌が動きを止めた。
「まぁ、怖い顔。」
聖母のように微笑みながら、モーリガンは身をもって倉敷を咥え込んだ。
「いいわ。貴方の為に、一肌脱いであげるわ」
淫らな聖母は、倉敷と言う舞台の上で狂いそうに踊りながらうわ言のように囁いた。
「!!!!!!!!!」
神宮は、偶然仕掛けた<盗聴器>から、紡ぎ出されるこの痴態と驚愕すべき事実を聞き
思わずグラスをにぎり潰した。
TOKYO NOVA-D to Play.By.E-mail
[第2回:1/2Moon-others.硝子の振り子]
■特別アクション
02x-1:倉敷恭也の野望に荷担する
02x-2:この事実を、『TMS』側に売る
※このアクションは、基本的に下記の送信者のみ使用できます。
(送信者から、情報の提供を承けた場合は可能とする)
■送信者
・モーリガン=ル=フェ
・神宮桃次